身長を伸ばすためにこれさえ食べておけば大丈夫という万能な食材は残念ながらありません。
やはり必要な栄養をしっかりとバランス良く食べることが成長につながるわけです。
なかでもタンパク質が重要であることは こちらの記事でもご紹介したとおりです。
今回は身長を伸ばすために必要な栄養素を9つご紹介したいと思います。
献立を作る際は少し意識すると良いかもです。
タンパク質は炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素
タンパク質は炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素のひとつ。
体を動かすためのエネルギーになるのはもちろんのこと、筋肉や内臓、皮フ、血液、骨などの体の大部分がタンパク質から出来ているるほどです。
また、成長期には体をつくるためにタンパク質がたくさん使われますので不足することがないよう多めに摂る必要があります。
この成長期にタンパク質が不足すると、おそろしいことに身長の伸びを鈍らせてしまう可能性がありますので、要注意です。
このタンパク質はいろんな食材から摂ることで、体をつくるもととなるアミノ酸をバランスよく吸収することができます。
とはいってもお肉は高カロリーになりがちなので、ヒレ肉や赤身、ささみなどの脂肪分が少ないものを選んだ方が良いです。
魚についていうと魚の油は悪いものではありませんので気にすることなく食べて大丈夫。
卵はビタミン、ミネラルを豊富に含む優良タンパク質なので、1日1個は食べたいところ。
牛乳・チーズの乳製品や大豆製品なども良タンパク質源です。
タンパク質が多く含まれる食材はこちらです。
鶏肉、豚肉、牛肉、サケ、かつお、まぐろ、卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、とうふ、厚揚げ、油揚げ、豆乳などなど。
カルシウムは体内に存在するもっとも多いミネラル
カルシウムは体内に存在するもっとも多いミネラルです。
骨や歯をつくるために不可欠な栄養素で、体内のカルシウムの実に99%が骨と歯に存在しているほど。
日本人は先進国の中でカルシウムの摂取量が最も少ないといわれています。
小学生であれば給食で摂れているのであまり不足することはありませんが、中学生、高校生になると不足しがちになります。
この時期に不足すると骨の生成や身長の伸びに影響が出るので、不足することがないように注意が必要です。
ちなみにカルシウムは単体では骨になりません。
ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、リンを含む食品と一緒に摂ることで骨に吸収されやすくなり骨が強くなります。
また、カルシウムを多く含む食品をとっても、その全てが吸収されるわけではありません。
カルシウムを多く含む代表格の牛乳でさえ吸収率は50%から60%と言われています。
これでも他の食材に比較して吸収率は高い方です。
なかなかクセのあるミネラルですね。
カルシウムが多く含まれる食材は、高野豆腐、小松菜、ほうれんそう、じゃこ、しらす干し、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどです。
マグネシウムはカルシウムが骨に吸収されるのを助ける
マグネシウムはカルシウムが骨に吸収されるのを助けるミネラルです。
そのためカルシウムとセットで摂るのが良いのですが、その比率はカルシウムを2とした場合、マグネシウムは1。
2対1の比率が理想的な割合です。
マグネシウムはさまざまな食品に含まれていて、比較的摂りやすいミネラルなので、あまり不足するという心配はしなくても大丈夫です。
マグネシウムが多く含まれている食材は、納豆、豆腐、ほうれんそう、かつおなどです。
亜鉛は成長ホルモンの分泌や生成に関わっている
亜鉛は体に必要なごく微量なミネラルのひとつ。
微量とはいえ、成長ホルモンの分泌や生成に関わっている身長を伸ばすためには重要なミネラル。
それだけでなくアミノ酸を吸収して細胞をつくる役割も担っています。
加工食品を食べることが増えた現代では、リンが過剰摂取気味のため、亜鉛欠乏になる人が増えているそう。
亜鉛が不足すると身長の伸びへの影響はもちろんのこと、味覚がおかしくなって味覚障害になることもありますので注意が必要です。
亜鉛を摂るのは意外に難しいのですが、摂るときはタンパク質といっしょに摂ることでアミノ酸の吸収を助けてくれるため効果的です。
亜鉛が多く含まれる食材は、鶏ささみ、豚肉、牛肉、うなぎ、豆腐、納豆などです。
ビタミンDがカルシウムの吸収を助ける
ビタミンDもカルシウムの吸収を助ける栄養素のひとつ。
ビタミンDが不足すると骨格異常になる「くる病」という病気になるほど大切なビタミンです。
くる病ってなに?って方はこちらの記事もご覧くださいね。
ビタミンDは食事からだけでなく、紫外線を浴びることで生成されるビタミンです。
外で日光を浴びながら遊ぶだけで骨は丈夫で強くなります。
成長期に思いっきり外で遊ぶことが「身長を伸ばす」ことにつながるわけですね。
ビタミンDは日に当たれば生成されるので、外で遊んでいれば不足する心配はありませんが、食品からもとっておいたほうが無難です。
ビタミンDが多く含まれる食材は、サケ、いわし、さんま、かつお、卵、干いしいたけ、しらす干しなどです。
ビタミンKはミネラルを骨に運ぶ役割
ビタミンKはカルシウムやほかのミネラルを骨に運ぶ役割を持っています。
また、カルシウムが骨から流れ出るのを防ぐ役割もあります。
ビタミンKは、納豆や緑の葉物野菜、海藻に多く含まれる比較的とりやすい栄養素ですが、不足すると骨にカルシウムが届かないので、骨が育たず、もろくなってしまいます。
ビタミンKが多く含まれる食材は、納豆、ほうれんそう、しゅんぎく、かぶの葉、海藻、小松菜などです。
鉄は酸素を運ぶ役割
鉄は血液を構成する成分として、体中の組織に酸素を運ぶ役割をもっています。
鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血となって成長に影響が出るので注意が必要です。
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄とがあるのですが、動物性食品に含まれるヘム鉄のほうが吸収率が高いのでこちらをおすすめします。
鉄が多く含まれる食材としては、牛赤身肉、レバー、まぐろ、かつお、プルーン、レーズン、ひじきなどがあります。
ビタミンB2は成長に欠かすことができない
ビタミンB2は成長に欠かすことができないビタミンのひとつ。
口内炎や皮膚炎を予防する効果もあるので、不足すると肌が荒れたり口内炎になることも。
ビタミンB2が多く含まれる食材は、レバー、うなぎ、さんま、納豆、アーモンド、卵などです。
ビタミンB6はアミノ酸を再合成する
ビタミンB6は体内で分解されたアミノ酸を再合成して人の体に必要なタンパク質に両合成をするという複雑なことをしているビタミン。
ビタミンB6は動物性の食品に多く含まれるのですが、バナナやさつまいもからも摂ることができます。
また、食物繊維を多く含む食品を食べて腸内細菌を増やすと、ビタミンB6の体内生成を促すことができます。
ビタミンB6が多く含まれる食材は、とりのささみ、さんま、かつお、にんにく、バナナ、さつまいもなどです。
知っておきたい身長を伸ばすための9つの栄養素まとめ
以上が身長を仲はすために積極的に摂っていきたい栄養素です。
この中のどれかひとつだけをたくさん摂っていれば良いということではなく、バランス良く摂取することが身長の伸びにつながります。
とは言っても、毎回栄養素のことを考えながら食事を作るのも大変な話なので、ふだんより少し意識するだけでも違ってくると思います。
あとはサプリを使って補うというのもありだと思います。
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