子供の身長はまず乳幼児の時期にとんでもない伸び方をしますが、その後はだいたい年間平均5センチ位のペースで伸びていきます。
この平均5センチくらい伸びていくのはある時期までで、その時期を過ぎると身長の伸びは鈍化してやがて止まっていきます。
ん?ということはそのある時期が来なければ身長の伸びは止まることがないのでしょうか?
今回はそのある時期に関する内容です。
ここは結構重要なお話なので、うちの子は小さいのである時期なんてまだまだ先よ、なんて言わずに早めに知っておくことをおすすめします。
思春期が来る時期で身長が決まるって本当?
ある時期とは、そう、思春期です。
いわゆる成長期が思春期でもあるわけですが、この思春期自体は問題ないのです。
むしろ成長する時期なので超重要時期なのです。
ですが、この思春期の到来時期が問題なんですね。
冒頭で説明したとおり、身長は思春期を過ぎるとほとんど伸びなくなります。
よって思春期が早く来ればその分思春期までに背が伸びる期間が短くなるので、最終身長も大きくなれないというからくりです。
逆に思春期が来る時期が遅ければ、それまでに背が伸びる期間が長くなるので、最終身長も大きくなるわけです。
思春期とは何なのか?
ところで思春期という言葉はよく耳にしますが、具体的にどのようなものなのか?と問われてしまうときちんと説明するのが難しいですね。。
子供から大人に変わる時期と表現するのが一番しっくりする気がしますが、男の子だったら精通や声変わり、女の子の場合は初潮や胸が大きくなったりすることでわかりますね。
でも、声変わりや初潮が来たら思春期の終盤戦になるのですが。
思春期の平均到来時期は男の子で11歳6ヶ月、女の子で9歳9ヶ月前後となっています。
この思春期は成長期でもあり「身長増加のラストスパート時期」とも言われています。
思春期の身長の伸びは著しく、思春期前までは年間平均5センチくらいだった伸びが、7センチ、8センチ、子供によっては10センチも伸びることがあります。
思春期が身長の伸びにとても深い関係性があることがわかるかと思います。
思春期に出るホルモン
思春期に急激に背が伸びるのは、性腺ホルモンの分泌が活発になることで起きています。
成長ホルモンと性腺ホルモンのダブルのホルモンが骨端線の骨芽細胞にはたらきかけて骨の成長を促すというからくりです。
ちなみに性腺ホルモンは思春期の前半は成長ホルモンとともに骨の成長を促してくれるのですが、後半になると女性ホルモンとなり骨の成熟を早めてしまいます。
なんだかいいやつなんだか悪いやつなんだかわかりませんね。
その結果、骨端線(軟骨部)を骨化させてしまい、いわゆる「骨端線が閉じる」という状態になるのです。
骨端線についてはこちらの記事もご覧ください。
これは知っておかないと。身長を伸ばすカギを握る骨端線(こったんせん)とは?
どうすれば思春期を遅らせることができるのか?
思春期が遅ければその分背が高くなる可能性が高まることはわかりました。
そこで私達が気になるのが、どうすれば思春期が来るタイミングを遅らせることができるか?ここに尽きるわけです。
でも、残念なことに、思春期は遺伝やその子のもともとの体質が大きく左右するので、食事などで遅らせることは難しいのです。
ただし、肥満の子や寝る時間が遅い場合などは思春期到来が早まると言われています。
このあたりを注意してあげれば思春期の到来を遅らせることはできるかもしれません。
ちなみに思春期抑制剤としてブセレリンという医薬品があるようですが、市販されていないのでお医者さんの処方が必要になります。
まとめ
思春期は背が急激に伸びる時期ですが、思春期が早く来ると最終身長が低くなる可能性があります。
でも、思春期の到来時期をコントロールすることは難しいのですが、肥満や寝不足により早まる可能性があります。
親の立場としては食事バランスや就寝時間などの生活習慣を気にしてあげることが大切ということです。
反抗期などでなかなか言うことを聞いてくれない時期もあり大変ですが、背を伸ばしてあげるためにできることはしてあげたいですね。
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