身長を伸ばすためには成長ホルモンが重要なんでしょ?
そのとおり。成長ホルモンが分泌されることで身長が伸びるのは明らかなんだよ。
じゃあ、ガンガンに成長ホルモンを投与すれば大きくなれるんじゃない?
いやいや、がむしゃらに成長ホルモンを投与すればよいというわけでもないんだよ。
身長を伸ばすために必要なのが成長ホルモンの十分な分泌。
成長ホルモンが分泌されることで、骨の骨端線が刺激され骨が伸び、身長が伸びるわけです。
低身長の場合の対策としてよく言われるのが成長ホルモンの投与。
でも、成長ホルモンを投与さえすれば誰でも背が伸びるのか?というと、そういうわけでもありません。
どんなときに成長ホルモンの投与の効果を得ることができるのでしょうか?
成長ホルモン治療が効く場合、効かない場合
そもそも、、成長ホルモンの投与は成長ホルモンの分泌が正常な場合に行っても効果は期待できません。
お医者さんなどで検査を行って「成長ホルモンの分泌が少ない」と診断された場合に、はじめて成長ホルモンを投与することによる効果が期待できるのです。
なので、お子さんの身長がちょっと小さい、低い、と言っても、検査の結果、成長ホルモンが十分分泌されている場合は、成長ホルモンを投与してほしいと言ったところで、通常の病院では成長ホルモン投与の治療をすることすらできません。
成長ホルモンの検査とは?
身長が低い場合、病院では以下のような検査をしてくれます。※病院によって違いますので、各病院、先生の方針に従ってくださいね。
1、スクリーニング検査、成長曲線によるチェック
成長曲線とは「何歳何ヶ月のときに、何センチだったか」という記録をもとに子供の身長の伸びをグラフにして確認するものです。
成長曲線とはこんなものです。
これを分析することで、その子の成長度合いを測ります。
2、手の骨のレントゲンを撮る
身長が伸びていないということは、すなわち骨が伸びていないということ。
骨端線が残っているかどうかをチェックするためにはレントゲンを撮れば一発です。
足の骨でも良いですが、骨端線自体は手にもありますし、成長度合いはわかります。
レントゲンを撮ると骨端線がはっきりとわかります。骨端線とはどんなものかというのは、こちらの記事をご覧ください。
これは知っておかないと。身長を伸ばすカギを握る骨端線(こったんせん)とは?
3、血液検査を行う
骨を伸ばすためには成長ホルモンの分泌が重要ですが、成長ホルモンが分泌されていると「ソマトメジンC」というホルモンがつくられていることが分かっています。
このソマトメジンCというホルモンの値を測定することで、成長ホルモンが分泌されているかが分かるのです。
また、ターナー症候群の疑いがある場合は、染色体の検査も行います。
成長ホルモンの治療が有効な病気とは?
それでは実際に成長ホルモン投与の治療が有効とされている病気とはどのようなものか見てみます。
1、成長ホルモン分泌不全生低身長症
この病気は他の子より身長が低く2歳から3歳くらい幼く見えること以外はあまり差がないので気づきづらいですが、早期発見、早期治療により成長ホルモン治療の効果が出るのでおかしいなと思ったら早めに診察を受けることが重要です。
2、ターナー症候群
この病気は骨の固まるのが遅く子供の骨である期間が長い病気ですが、成長ホルモンの投与により効果が期待できます。
3、軟骨異栄養症
骨の病気に分類されるものですが、成長ホルモンの投与が有効な場合もある病気です。
4、SGA性低身長症
妊娠週数の割に極めて小さく生まれてきて、3歳くらいまでに標準的な身長に届かず身長が低いパターンです。
うちののびたもこれに分類される可能性があります。
5、慢性腎不全
うまく尿が作られなくなる腎臓の病気です。成長ホルモンの投与により効果が出ることがあります。
まとめ
うえにあげた5つの病気が成長ホルモンの投与により、背を伸ばす効果があると考えられているものです。
これは病院で病気と診断された場合に成長ホルモン投与の治療を行うことができるもので、普通は成長ホルモンの投与は治療として受けることはできません。
とは言え、少しでも背が大きくなって欲しいと願うのが親心。
そんなときは直接の成長ホルモンの投与ではなく、成長ホルモンの分泌を促すサプリを使ってみるのも良いかもしれません。
こちらの記事を参考にしていただけると幸いです。
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